事業計画

学校は、社会情勢がどのように変わろうとも子どもたちの安全安心を第一に考え、子どもの学びをいかに保障し、充実させていくか、この命題に確実に取り組んでいかなければなりません。子どもたちや教育をめぐる環境が複雑化、多様化、高度化する中、学校は、「安全安心な生活の場」「多様な学びの場」として機能し、子どもたちや保護者、地域社会の願いを共に実現していくという重要な役割を果たしていくことが求められます。そのために常に何ができるのか、何をしなければならないのかを見つけ出し、考え、実行していくことが大切です。それには学校マネジメント力の向上が必要であり、教職員のみならず地域や保護者を含めた組織的取組が重要になります。その中で、マネジメントを主たる業務とし、事務をつかさどる職となった私たち事務職員の役割はますます重要であり、仕事として教育活動の円滑な実施に尽力していくことが大切です。
 国や県においては、小学校では令和2年度から、中学校では3年度から新学習指導要領のもとで、カリキュラムマネジメントが実施されています。学校事務、事務職員においてはすでに職務規定の改正や共同学校事務室の法制化がなされ、2年7月、文部科学省から事務職員の標準的職務の参考例が出されたところです。3年1月の中教審答申「令和の日本型学校教育の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)」では、多様な人材が指導に携わることのできる学校の実現や教師同士の役割の適切な分担とともに事務職員については「事務職員の校務運営への参画機会の拡大」を図ることが明示されています。
 栃木県においても、3年2月に「栃木県教育振興基本計画2025」-とちぎ教育振興ビジョン-が策定され、教育の目指すべき方向性を示し、5年間に取り組む施策が掲げられています。
 栃事研では、このような動向を踏まえつつ元年度に策定した「第2期とちぎ学校事務ビジョン」と実行策「とちぎサクセスプラン」、中期研究計画の成果と課題をしっかりと検証して、子どもの学びの充実を図る事務職員の実践の具体化を目指し活動を進めてきました。これまでの研究、研修活動における実績やこれからの新しい時代へ向けた活動の更なる充実に向けて4年度も引き続き研究主題を


「学びの充実を図る学校事務」としました。

 多様性の時代にあっても、子どもたちが自ら学び、育ち、成長していく力を身に付けていくためには、学校の果たす役割、そして私たち事務職員の役割・機能、行政や地域との連携の在り方などを研究していきます。具体的には、研究主題を確実に果たしていくため「カリキュラムマネジメントへの参画」「共同学校事務室の質の向上」と「事務職員の力量形成」を主体として研究・研修活動を更に進めていきたいと考えています。
 「学びの充実を図る」は各事務職員が各学校において、実践・行動するから達成すべきものであるという考えに基づいています。これは、事務職員が学校において教職員や、保護者や地域と協働していくこと、学校関係諸機関、諸団体と連携していくことにより果たしていくことになります。共同学校事務室内においてもその質を高めるためにチームを意識した活動、組織やチームによる仕事の推進が不可欠です。
 「カリキュラムマネジメントへの参画」では、とちぎの学校事務を実現するには事務職員の経営参画は不可欠になります。その学校経営がカリキュラムマネジメントそのものになりつつあるなか、これまで以上に大きなマネジメントが働くことになります。3年度、全国公立小中学校事務研究大会埼玉大会分科会で研究部が提案した、学校経営ビジョンの「実現」と「策定への参画」から事務職員の力量形成、共同学校事務室の質の向上を進めていければと考えます。
 「共同実施の質の向上」については、リーダーとともにメンバー一人一人のマネジメント力が問われます。特に、組織を構成するメンバーやフォロワーの存在が重要となります。若年層の意識のもち方や行動力、それを支えるリーダーの存在が組織力を高めていきます。共同学校事務室が法制化されたいま、それを基盤として、業務改善を推進し、学校のマネジメント強化に尽力していく必要があると考えます。
 「事務職員の力量形成」では、教育の質の向上やマネジメントの推進者として学校と地域のつながりを深めていけるよう研究を進めます。そこで、社会の変化に伴い、実態や現状に合った形・内容に変えていくことや地区・支部と栃事研の役割を明確化にするため、「研修の体系化」を見直し、整備したいと考えます。研修は、身に付けた力量が学校現場に還元し、活かされて初めて「成果」になります。そこではまさに実践力が求められます。仕組みと内容で育てるとちぎの研修の一層の充実を図り経営参画を果たす事務職員の育成を進めていきたいと思います。
 これらの活動を進めるため、栃事研だけではなく各関係機関や団体、地区・支部との連携を更に進め、相互連携・相互補完・相互支援の関係性をしっかりと構築していきたいと考えます。そこで、4年度は、3年度に行ったアンケート結果の検証により、「第2期とちぎ学校事務ビジョン」を継続させ、実効策「とちぎサクセスプラン」による5年度以降の活動計画を検討したいと考えています。また、中期研究計画では、「共同学校事務室」を年次別課題とし、子どもの学びの充実に向けた、共同学校事務室の働きを追求します。
 一方で、主事・主任層の増加、再雇用制度や定年延長制度の実施など、事務職員の構成もこれまでとは変わってくる中、栃事研の役割や組織を見直す必要があると考えています。そこで、4年度は検
討委員会発足の準備年度とし、新たな栃事研づくりに向けた組織づくりに取り組んでいきたいと考えます。
 栃事研は全事務職員で構成する唯一の研究団体です。子どもの学びの充実、実現に向けてその使命をしっかりと果たしていくため活動を進めていきます。

活動目標

① 子どもの学びづくりを図るため、学校経営に参画する事務職員の実践力・行動力を高める。

② 「第2期とちぎ学校事務ビジョン」を継続し、学校経営参画の実現を目指す。

③ 事務長制の重要性を踏まえ、学校事務職員制度の充実・発展に向け、学校事務の未来像を追究する。

④ 各支部、各関係諸機関・団体等とのより一層の連携を深め、学校事務及び事務職員の課題解決を目指す。

⑤ 栃事研の行う全ての事業を通して、学校事務の質、共同実施の質の向上を図り、教育の質の向上に寄与、貢献する。