会長あいさつ

令和7年度 栃事研運営方針

 

1 運営方針 

 栃事研は、県内の公立小学校・中学校・義務教育学校に勤務する事務職員で構成する研究団体です。かねてより、学校事務職員の専門性を高め、子どもの学びの充実、実現に向けてその使命を果たしていくため、研究・研修活動を中心となって行っています。先行きが不透明で、多様性 の社会の中であっても各地区・各支部・会員相互をつなぎ、会員の皆様一人一人に寄り添える、会員の拠り所となる組織を目指し、今後も活動を充実させていきたいと考えています。

 さて、7年度も研究主題を引き続き「子どもの学びの充実を図る学校事務」としました。「学びの充実を図る」には、マネジメント力を身につけ、発揮していくことが必要になります。年齢も経験も様々な私たち事務職員が、それぞれの学校で力量を発揮するには、「共同学校事務室」の充実が必要と考えます。そして、「共同学校事務室」が事務職員だけのものではなく、学校をよくするための組織にしていかなければなりません。基本的な実務能力を身につけるだけの共同学校事務室の運営にならないよう、リーダーを中心に、どのようにすれば実務と教育支援の二本立ての運営ができるのかを示していく必要があります。また、共同学校事務室を組織化することで、仕組みを整え、リーダーがメンバーに寄り添いながら、共に考え、各事務職員がそれぞれの学校において教職員、地域の方々と協働していくことが重要であり、それが、教育支援という共同学校事務室の役割になります。そのためにも、7年度の年次別課題「人材育成」を充実させていきたいと考えています。「人材育成」の在り方、事務長層・ミドルリーダー層の役割や各関係機関との連携など研究を進めていきたいと思います。

 

 新たに設置するビジョン推進部は、「とちぎ学校事務ビジョン」の実現に向けた「研究」と「研修」のサイクルを定着させ、学校において事務職員各々の実践につなげていくことを目的とした専門部です。両サイクルが上昇スパイラルを描きカリキュラムマネジメントの定着、そして子どもの学びに結びつくことを「ねらい」としています。学校事務と事務職員のあるべき姿を追求し、それを達成すべく力量形成や資質向上を図っていく研究団体としての基本姿勢に取組ます。

 事務職員の確かなキャリアアップと学校での実践が子どもたちの未来を紡ぐことにつながっていくことを望み、今回再編を決断いたしました。研究団体としての栃事研をより一層、充実した組織として機能させ、次世代に繋げていきたいと思います。

 令和7年度は、これまでの経験や反省を生かし、各専門部を含め組織全体で目標達成に向けて果たすべき役割や活動を明確にするとともに、各理事のみなさまのご意見も頂戴しながら、精選・軽減を考慮していくことも大切と考えます。また、栃事研が、会員一人一人に寄り添える活動を充実し、自ら積極的に役員として活動したくなるような魅力ある組織となりますよう、栃事研役員一同、総力をあげて真摯に取り組んでいきたいと思います。

 

2 行動指針

 この指針は、「子どもの学びの充実を図る学校事務」を研究主題とし、ミッション「子どもの豊かな育ちを支援する学校事務」の達成を目指した活動を基に、これまでの成果と課題を踏まえ、「これからのとちぎの学校事務の創造」に向けて、一人一人が事務職員としての職務、栃事研の役員としての職務を遂行する上で必要な方向性を示すものであり、行動の基本的考えとなるものです。これまでに積み重ねてきた実績を継承しつつ、活動内容の精選を行い、新しい時代の学校事務を創造し行動いただきたいと思います。

(1)信頼

 信頼は、組織にとっての基盤であり、仕事をしていく中で、最も重要なものです。信頼される学校づくりのためには、事務職員(仕事)としての専門的信頼と、協調性や豊かな人間性を築く人間的信頼を、関係する全ての方から築きあげなければなりません。明確なビジョンに基づき、確かな活動を進め、成果を上げていただきたいと思います。その信頼が事務職員の教育における職の拡がりとともに、人として、学校事務職員としての「成長」につながっていくと考えます。

 (2)輪

 「輪」は、栃事研組織の一員としての活動や各学校、日常の生活においてもとても大切なことと思います。お互いを思いやり、助け合い、認め合い、それぞれの得意を安心して発揮できる環境にすることで、よりよい活動ができると思います。栃事研の役員だからこそ、他地区の事務職員と同じ組織の一員として活動することができます。この活動が、それぞれの糧となり、種となって、やがて素敵な花(栃事研は基より、地区・支部等で中心的な役割を担う人材・学校の基幹職員としての役割を発揮できる人材になっていただきたい)が咲きますよう願っています。